【勘違いが人を動かす】あなたの意思決定は本当にあなた自身がしたのか?教養として学ぶ行動経済学本のご紹介!

私は書店で並んでいる本書を見て

「タイトルの部分に何か付いている?」
「虫が止まっている?」

と思い立ち止まり、手に取った事を今でも覚えています。

本書のタイトル「勘違いが人を動かす」の「い」の部分に「ハエの写真」が使われているのです。

「ハエ」が目に付いて、立ち止まり、その本のタイトルが「勘違いが人を動かす」

何か、作者の思惑通りにやられている感じがしましたが、非常に興味をそそられたのを
今でも覚えています。
次の瞬間にはレジに本書を持って行っていました。

私が「行動経済学」を知るきっかけになった「勘違いが人を動かす」をご紹介いたします。

良かった点3選

本書のテーマがはっきりしていて、日常生活へ実践しやすい。

本書のテーマは、

自覚していても錯覚や認知バイアスから逃れるのは難しい
この事を自覚した上でどう付き合っていくか
がテーマとなっています。

本書では、行動経済学について様々な実例を元に学べます。
認知バイアスやナッジを始め、人が先延ばしをする理由、ダイエットが続かない理由に加え
その対処法まで学べます。

第1章 プラシーボ効果の話が面白かった。

プラシーボとは、薬の開発時に使用される、何の効果もない偽薬の事です。
実際に効果のない薬を飲んで、回復傾向が見られた話もあるようです。
 
このプラシーボ効果について、身近な例を学べました。

  • 空調設備の「温度設定ボタン」
  • エレベーターの「閉まるボタン」
  • 横断歩道用の「歩行者用押しボタン」

上記3点のボタンの共通点は、
押しても実際に変化はないが、押すことにより人の気持ちに変化がある。」事です。
(※本書の事例の場合です。)

エレベーターの「閉まるボタン」を押すと、実際には早く扉は閉まらないのに
「早くしまった気になる」と効果を感じる事が出来るという事です。
(本書の事例の場合です。)

初めて読んだ時

「人間はこんなに簡単な事で心理的に効果があるのかと」と

とても驚いた事を覚えています。

空調設備、歩行者用押しボタンについても本書に書かれておりますので
ぜひ手に取って読んでみて頂きたいです。

スラッジの恐怖を知れた。

行動経済学には「ナッジ」と呼ばれる言葉がございます。

ナッジとは、「肘を突っつく」という意味で、行動変化を促す事です。
強制的ではなく自分の意思で行い、それが全体(社会)に良い影響を与える事を目指します。

例えば、コンビニに見られる、レジ前の並ぶ位置を示す「足あとのマーク」です。

このマークがある事により、人が並ぶ位置を示し、並ぶ列がバラバラにならずに
分かりやすくなります。

このような「ナッジ」の反対の意味をなす言葉が「スラッジ」です。
目的達成の為の、過程が複雑で分かりにくくなっているような状況です。

このスラッジの例に、「キャッシュバック制度」について取り上げられております。

意図的に作られた「スラッジ」の例として紹介されており、
「スラッジ」の恐怖を知る事になりました。

確かに様々なところで「キャッシュバック制度」は見られます。
(家電量販店や携帯ショップなど)
しかし、キャッシュバックの制度を受けるには、少し複雑になっていたり、、、、。

詳しくは本書にてご確認ください。

いろんなメーカー、販売店などが、私たち消費者にいかに「買わせるか」を
考えられているのかを勉強する事が出来ました。

※サブスクの解約についても、同様の事が言えるなと思いました。
 近年増えたサブスクリプション。月額費用を払い、ある一定のサービスを受けれる制度ですが
 登録は簡単なのに、「解約するのはなぜあんなにも分かりずらく、解約しづらいのか」と。
 結局、解約の仕方が分からず面倒くさくなり、そのまま契約し続けた方々は
 多いのではないでしょうか。
 私もその一人です。

勘違いが人を動かす

書名勘違いが人を動かす
著者エヴァ・ファン・デン・ブルック
ティム・デン・ハイヤー
訳者児島 修
発行所ダイヤモンド社
ブックデザイン三森健太 JUNGLE
DTPRUHIA
校正鴎来堂
製作進行ダイヤモンド・グラフィック社
印刷/製本三松堂
編集担当林拓馬
価格¥1,870ー(税込)
  • 自覚していても錯覚や認知バイアスから逃れるの難しい
    この事を自覚した上でどう付き合っていくか
    がテーマとなっている。
  • 第1章 プラシーボ効果の話が面白かった。
  • スラッジの恐怖を知れた。

こんな人におすすめ

  • 教養として、行動経済学を学びたい方。
  • 日常生活での行動経済学の例を学びたい方。

まとめ

私が行動経済学を初めて知り、興味を持つ事になった1冊をご紹介させて頂きました。
行動経済学を学んでみたい方、日常生活に活かしたい方など、様々な方におすすめ出来る1冊です。

冒頭で書きました、私が本書を購入した経緯こそ、本書でよく出てくる
「ハウスフライ効果」の一種だと思います。

私たちの行動は、思いも寄らない何かに影響されている。
「一見すると小さなことが人の行動に大きな影響を及ぼす現象」を、
筆者は「ハウスフライ効果」と呼んでいる(ハウスフライとは、イエバエのことだ)。

勘違いが人を動かす 教養としての行動経済学入門 P.28より

自分達の知らないところで、行動を促され、自身の意思決定にまで影響がある事も学べました。
ぜひ一度手に取って読んでみてはいかがでしょうか。

ここまでお読み頂きありがとうございました。

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