「ダイエットしたいのに、続かない」
「貯金をしようと思っているのに出来ない。」
「今年こそは、資格の勉強をしようと思っていたのに、、、」
このような方は、実際に多いのでは無いでしょうか。
「努力」とは何か?を行動経済学の視点から分析し、「努力」を自然に続けられる仕組み作りや
「努力」を邪魔するものとの戦い方を紹介している本書。
「努力は仕組み化できる」を
ご紹介いたします。
良かった点3選
1.「努力」を行動経済学の視点から分析
本書では、「努力」を行動経済学の視点から分析しております。
では、なぜ「行動経済学」なのか?
それは、行動経済学が人間の非合理な行動を分析する学問だからです。
・努力とは
理性と衝動のせめぎあい。
(例)
・ダイエットしたい(理性)けど、目の前のケーキを食べてします。(衝動)
・貯金したい(理性)けど、一時の感情でついつい要らない物まで買ってしまう。(衝動)
・行動経済学
人間の非合理な行動を分析する学問。
「人間はなぜ、そのような行動をするのか」を実験によって確立された理論である。
だからこそ、行動経済学の知見が「努力」の継続に役に立つ事となります。
- 努力を続ける為の仕組み作り
- 誘惑とどう戦うのか。
- 努力を邪魔する環境との戦い。
「努力」とは何か?どうすれば継続出来るか?を学ぶ事が出来ました。
成功者の「努力」と「運」の関係についても書かれており、非常に面白かったので
ぜひ読んで頂きたいです。
2.「努力」を続ける仕組み
「努力」を自然に続けていけるように、どう仕組み化していくのか
研究結果を交えながら学ぶ事が出来ます。
本書では、「努力」の仕組み化として4つご紹介されており
ここでは3つ取り上げていきます。
1.フィードバック
自分の努力を可視化(フィードバック)し、目標に反映させる事が努力の継続に重要と
言われております。
本書では工場現場で作業員の安全行動を習慣化させる為の、研究が紹介されております。
- 目標を設定。(例:ヘルメットの着用率92%を目指す。)
↓ - 毎週、目標と自分達の行動(ヘルメットの着用率)の比較がパッと見で分かるように
グラフを制作し、全員が目に入る場所に掲載しておく。
↓ - 徐々に、目標%へ近づき達成。
フィードバックを元に、自分の行動を見直し、明日以降の目標に反映させる。
何かを継続させるには、この事が重要と言われております。
2.フィードフォワード
フィードフォワードとは、自分の行動を事前に決めておく事です。
例えば、ジムに行く、毎日読書をするなど。
そして、フィードフォワードをより詳細にしたものを「実行意図」と言うとの事。
つまり、実行意図とは、「いつ・どこで・何を」と詳細に事前に決めておく事です。
(例)
ジムに行く。
→平日5日のうち3日は仕事おわりにジムにいく。
毎日読書をする。
→(いつ)毎日寝る前10分 (どこで)机に座って (何を)読書をする。
このように事前に決めておくことで、実際に行動に移した時に、高い満足感を得られる事が
研究によって確かめられているとの事でした。
Q.フィードバックとフィードフォワードはどちらが効果があるの?
A.本書では、フィードバックとフィードフォワードの効果は同等と言われております。
しかし、フィードフォワードの方が、自分で意思決定をしているため、
効果も実感しやすく、満足度も高いとの事です。
3.努力を自動化させる
何も考えずに努力をできるようにする事を、本書では「自動化」と読んでおります。
つまり「自動化」とは、
皆さんが毎日しているであろう、歯磨きやお風呂に入る事のように
努力を当たり前にすると言う事です。
では、どのくらい継続できれば、自動化する事ができるのか?
それは、ズバリ2ヶ月です。
意思の強さ関係なく、2ヶ月継続出来た事は、自動化できる研究結果が示されております。
※2ヶ月という結果はあくまで研究結果の中央値であり、
2ヶ月よりも早く自動化できる事もあれば、2ヶ月以上自動化にかかる事もございます。
詳しくは本書をご覧ください。
とりあえず、「2ヶ月頑張ってみる。」
これが重要になってきます。
3.「努力」を妨げる誘惑とどう戦うのか?
誘惑に弱い方への対策として、「コミットメント」が挙げられています。
「コミットメント」とは、直訳すると「宣言」ですが、
未来の自分が目先の利益に目が眩みそうになった時、
思いとどまれるように、宣言する、事前に対策を行なっておく事です。
(例)
- 来月までに3kg痩せなかったら、1万円募金する。
- クレジットカードの限度額を低めに設定しておく。
自分が誘惑に弱い事を自覚出来ていれば、事前に対策をし、誘惑に負けないような
工夫をしておけば良いのです。
「性格は変えられないが、行動は変えられる。」
本書で個人的に一番印象に残っている言葉です。
努力は仕組み化できる 概要
書名 | 努力は仕組み化できる |
著者 | 山根 承子 |
発行者 | 中川 ヒロミ |
発行 | 株式会社日経BP |
発売 | 株式会社日経BPマーケティング |
デザイン | 藤塚 尚子(etokumi) |
イラスト | 芦野 公平 |
制作 | キャップス |
編集 | 宮本 沙織・黒田 琴音 |
印刷・製本 | TOPPANクロレ株式会社 |
価格 | ¥1,870ー(税込) |
- 「努力」を行動経済学の視点から解説。
- 「努力」を自然に継続出来る仕組みをご紹介。
こんな人におすすめ!
- 継続したい事があるけど、続かない方。
- 2025年こそ、目標を達成したい方。
- 行動経済学を自分の行動に活かしたい方。
まとめ
「努力」について、ここまで研究している本は初めて見ました。
興味深いことも多く、非常に面白かったです。
2025年こそ変わりたい。
2025年こそ、立てた目標を達成したい!
そんな方々は、行動経済学から見る「努力は仕組み化できる」を
ぜひ読んでみて頂ければと思います。
ここまで読んで頂きありがとうございました。
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